理科やってみよう

植物の体のつくり(3年生から)~海の植物 海そう~ 

2018年7月23日 09時43分

陸上植物の体は、根・茎・葉で構成されています。
さて、茎、葉のはどんな役割があるのでしょうか。
3年生と勉強しました。

「根から吸い上げた水や栄養を体全体に行き渡らせている。」
「葉や茎には、水が通る道があるのかな?」
茎をたたいて調べてみると、たくさんの筋が見えました。
 
また茎からは、たくさんの水が出てきました。
葉をちぎってみると、模様のような葉脈もしっかりした筋でした。
トレーシングペーパーに、葉脈を写して見ました。





「筋がつながっている。筋が水や栄養の通り道なんだ。」
更に根を掘って、水の中に広げてみました。
土の中に広がってたくさんの水や栄養を取り入れられるように
細いたくさんの根が観察できました。
植物のイメージ図ができました。


人は、植物が蓄えた栄養をいただいています。
ホウレンソウが、植物が葉に蓄えた栄養を
ジャガイモが、茎(地下茎)に蓄えた栄養を
ダイコンが、根に蓄えた栄養を
美味しくいただいています。

さてそれでは、海の植物は、どうでしょうか。
海の植物である「海そうには、根・茎・葉があるでしょうか。」

海そうを調べてみると葉や茎や根のような部分があります。
しかし根のような部分は、小さく丸まって、何かをつかんだような形でした。
根のように見えたのは、付着器と言って海そうが流されないように
岩につかまる部分だったのです。


葉のような部分や茎のような部分にも筋は見られません。
そして、葉や茎や根のような部分は全て同じ色をしています。

全身が、栄養たっぷりの海の水の中にある海そうは、
根から水を吸い上げる必要がありません。
体全体で取り入れることができるのでしょう。
海そうには、根・茎・葉の区別はありません。
体全体を広げて、海の栄養を取り入れているのです。
 

全身で栄養を取り入れている海そうは、
全て食べることができるのでしょうか。

栄養士の大塚先生に来ていただき
ワカメを例に調べてみました。


ワカメは、根のような部分をメカブ、
茎のような部分を茎ワカメ、葉のような部分はワカメとして
体全体を美味しくいただいています。


それぞれの部分を食べ比べてみると、
食感に違いがあることが分かります。



歯ごたえのあるメカブや茎ワカメは、炒め物などに、
柔らかいワカメは味噌汁等に、調理の仕方を工夫していただいていることが分かりました。

また、テングサを用いた寒天つくりを体験しました。
寒天は、海そうの「ぬめり」成分を活用したものです。





海に囲まれた日本は、
古くから海の恵みの海そうを、生かした暮らしをしてきたことを学びました。