理科やってみよう

高尾山 春 ~野草の花~

2018年4月23日 14時44分

今年も高尾山に出掛け、1号路の自然観察をおこないました。
例年よりも春が早く少いようで、いつもと違った植物も見られました。

藪の中ににょっきりと頭をもたげる「マムシグサ」の仲間ですが、こちらは茶色く見える、花を包み込んでいる部分(仏炎苞といいます。)の口の部分が外側人垂れ下がっているのが特徴です。仏炎苞は、仏像の後ろにある仏炎に似ているためこのように呼ばれるそうです。
今年はたくさん見られました。     

                   ミミガタテンナンショウ

山の斜面いっぱいに花を咲かせていました。
シャガの花の中を覗いてみると
ふさふさした小さい花びらのようなものがあります。
これがおしべです。めしべはおしべの下にかくれています。
 

高尾山ではたくさんのスミレが観察できます。
今回は3種類の代表的なスミレが見られました。
学校のスミレと比べてみましょう。

ケマルバスミレ
丸い葉が特徴です。


タチツボスミレ
ハート形の葉をしています。

 
タカオスミレ
 高尾山で発見されたことから名前がついたスミレです。葉が紫がかっているのが特徴です。
葉の色は花が終わると緑色に戻ります。


学校に咲いているスミレ
葉の形や花のつきかたを比べてみましょう。

花の色で見分けられます。
ケマン(華鬘)は仏殿などにつるす飾り物のことです。)
花の付き方が似ているのでしょうか。
 
ムラサキケマン                シロヤブケマン

         キケマン

「ネコの目」のように見えますか?

ヤマネコノメソウ
黒く見えるのは種子です。ひとつひとつに管がついていて緑色の果皮とつながっています。
雨にぬれると管が外れて種子がこぼれます。


ヨゴレネコノメソウ
葉の一部が白くなり花のように見えます。
夏になると葉は全て緑色になってしまいます。

名前が姿を表しています。
2輪ずつ花をつけることからついた名前です。
イチリンソウという植物もあります。調べてみましょう。

ニリンソウ



宝鐸(ホウチャク)はお寺の軒先に飾りとしてつける風鈴のようなもののこと。
姿からこの名が付きました。



白い小さな花をつける野草がたくさんあります。
虫眼鏡でよく見るといろいろな発見があります。

ヤブニンジン
外側の花にはおしべめしべがありあります。雄蕊が突き出して見えています。
中心に集まっている花は雄蕊しかありません。


ツルカノコソウ
白とピンクの花が並んだ様子が「かのこ」模様に見えます。
「かのこ(鹿の子)」とは、コジカの背中の模様のように見えることからついた名前です。

青い花もあります。虫眼鏡で見ると花びらにはきれいな模様があります。
 
キランソウ
「キ」というのは、昔の言葉で「紫」という意味です。
地面に覆いかぶさるように生えることから「地獄の窯のふた」とも言われます。
薬草としても使われたことから、これを飲めば地獄に行かなくて済むという意味で呼ばれたという説もあります。

 
カキドオシ
垣根を突き抜けて高く伸びることからこの名前がついたそうです。