理科やってみよう

秋の高尾山

2018年11月26日 14時34分

11月16日に、秋の高尾山に出掛けました。
紅葉まつりに重なり、紅葉を楽しむ姿が見られました。


例年より少し遅い秋の植物観察でしたので
野草は、既に種子を落としたものが多く
秋にみられる花々や、引っ付き虫の実などは少なくなっていました。

けれども気を付けてみるとたくさんの発見があります。
自然は、いつの時期でも多様な姿を見せてくれます。


シャガ
春に満開だったシャガは、
青々とした葉のみが残っていました。
地下茎で増えていく植物です。


チジミザサ
けばだった実を付けますが、触ってみるとべたべたしています。
引っ付き虫の種子をつける仲間です。葉が縮んだ様に見えるのが名前の由来でしょうか。


タマアジサイ
周囲のめしべ雄蕊を持たない装飾花がまだ残っています。
中心部分の実の中には小さな種子がたくさんできていました。

  
ミズヒキ 
春には、面白い模様の葉をつけていた野草です。
赤い実がきれいですが、下から見ると白く見えることから
紅白の水引を思わせます。


アオキ
一号路の斜面を覆っている場所があります。
春には赤意味をつけていましたが、今はありません。


ジャノヒゲ
実が熟すと紫色になります。私が子供のころは、
実の皮をむいて中を取り出し、
弾ませて遊んでいました。


ニガイチゴ
赤い実がまだ残っていました。
中の種子の部分に苦みがあることからこの名前がついたそうですが、
食べれば甘い味がするようです。


ヤブミョウガ
秋の高尾山では、毎年たくさん見られます。
今年は、実は終わっていました。
むらさきの実をたくさんつけます。


ユキノシタ
多年草です。湧水の近くにたくさん見られます。
春と変わらぬ姿でした。


コウヤボウキ
小さな花をつけていました。
花びらの先がくるりと丸まって鍵のようになっています。

イモカタバミ
よく似た植物にムラサキカタバミがあります。
ムラサキカタバミは学校でも見られます。
イモカタバミは花の中が紫色ですが、ムラサキカタバミは白くなっています。

1号路の観察の後、金毘羅台からリフト乗り場の斜面にはたくさんどんぐりが落ちています。
どんぐりの検索表を手に、どんぐりの仲間分けにも挑戦しました。

どんぐりは帽子(殻斗)の模様やどんぐりのお尻の氣込み具合などで区別することができます。
帽子がきれいな横縞は、カシの仲間です。アラカシ、ウラジロカシなどのどんぐりが見られました。また、帽子がうろこ状のウバメガシやミズナラ、コナラのどんぐりを見つけることもできました。

自然に膨らむ風船

2018年11月20日 16時08分

ペットボトルにかぶせた風船が自然に膨らみます。
 

風船・ペットボトル・酢・重曹(お掃除用)を用意します。
ペットボトルは2個あると便利です。


1つのペットボトルの底を切り取り、「ろうと」として使います。
「ろうと」があれば、ペットボトルは1個で大丈夫です。
ろうとの口に風船をつけます。



ろうとを使って、重曹を風船に中にれます。
小さじ1杯入れました。

 

もう一つのペットボトルに酢を入れます。
今回は、ペットボトルの 1/5 くらい入れました。





ペットボトルに風船をかぶせます。
風船が取れないようにビニルテープなどで張り付けておくとよいと思います。


風船の中の重曹がペットボトルの中に入るように
風船を立てます。


重曹と酢を混ぜると、二酸化炭素が発生します。
二酸化炭素によって風船が膨らみます。


注意
酢や重曹の量によって膨らみ方が変わりますが、
量を増やす時は、風船が膨らみすぎないように注意しましょう。
また、家庭にある洗剤は「混ぜると危険な危険な気体が発生するもの」があります。
安全を確かめずに混ぜるのは危険ですので注意しましょう。
実験は必ず大人の人と一緒に行ってください。

砂粘土

2018年10月26日 16時30分

砂で作る粘土を紹介します。
割合を変えるといろいろな硬さの粘土ができます。
水の代わりに洗剤を使うと、遊び終わった時に手をすぐに洗うことができます。
ただし、手肌の弱い人は、グローブをつけて遊ぶようにしましょう。

砂・コーンスターチ(片栗粉でも可)・洗剤・かきまぜるための割りばし等



砂とコーンスターチ・洗剤を3;2;1の割合で混ぜてみます。



砂にコーンスターチを入れてよく混ぜます。



洗剤を入れます。





こねて出来上がりです。


水を加えたり、コーンスターチを多くしたりすると
力を緩めると、どろりと溶ける粘土も作れます。

不思議な砂粘土を完成させてください。

マジックサンド

2018年9月28日 11時40分

一度水に入れて、濡れているはずなのに
水から取り出すと、さらさらに戻る不思議な砂です。



園芸用等のなるべく粒の細かい砂・撥水スプレー・ラップ・コップ・スプーンを用意します。



ラップに砂を広げて、撥水スプレーをかけます。
砂を混ぜて再び広げ、スプレーします。
これを何回か繰り返します。






水を入れたコップに砂を落とします。
水の中にまとまって沈みます。
スプーンですくい上げると、サラサラの砂に戻ります。

ミミズが月に行く 生物の動きに学ぶロボット開発

2018年9月4日 12時50分

 中央大学 理工学部 機械工学科 教授  中村太郎先生にお越しいただき
特別授業をしていただきました。



「長い小腸の中を食べ物はどうやって進んでいくのだろうか?」
腸の蠕動運動のような動きをするものはないのだろうか?

この疑問からスタートした特別授業ですが
この動きをロボットとして開発研究されている先生に出会うことができました。
6年生対象の毎年恒例の授業となりました。



生物は、暮らしに合わせて様々な動きをしています。
草むらのバッタはジャンプ、
水面のアメンボは、浮かんでなど、
適した動きを身に付けています。



生物のよさをロボットに生かす研究が進んでいるそうです。
産業用ロボットとは違う、滑らかな動きを目指しています。
人工筋肉や磁性流体を用いることなどで、
走ったりジャンプしたりすことができるロボットが開発されています。

生物を基にしたミミズロボットを紹介していただきました。
まずは、ミミズをじっっっくり観察しました。
体をまっすぐにしたミミズは、体の太さを変えながら進んでいくことが分かりました。







ミミズは口から取り込んだ土を粒にして外に出すことで地球の土を耕します。
2年ほどで地球上の土を耕すそうです。

ミミズロボットは、狭いパイプや配管の中を移動することができるそうです。
地面を掘って、サンプル取り出すこともできるそうです。

ミミズロボットは、液体状のものや粘りのあるものでも、
その動きによって、ミミズロボットの内側を移動させ運搬することができるそうです。



人工筋肉の操作を実演していただきました。
授業後には実際に人工筋肉に触れ、
その力強い硬さに驚きました。

生物に学ぶバイオミメティクスの考えは大きな可能性があることを
教えていただきました。

まずは、身近な生物をじっっっっくり観察してみたいと思います。

冷え冷えパック

2018年8月15日 13時28分

尿素が水に溶けると吸熱反応がおきます。
周りの熱を奪って溶けていきます。

キシリトール入りの飴玉などをなめると
スーッと感じるのも
キシリトールが溶ける時の吸熱反応を感じているのです。

暑い夏を涼しくする
冷え冷えパックを作ってみましょう。

※尿素を使いますので必ず大人の人と一緒に実験しましょう。

園芸用肥料の尿素・アルミ箔・チャック付ビニル袋を用意します。


アルミ箔で、袋を作り、水を入れます。
袋はチャック付の袋より小さくなるようにします。
水が漏れないようにしっかり閉じておきましょう。






チャック付の袋に、水と同じくらいの量の尿素を入れます。


水の入ったアルミ箔袋をチャック付袋に入れます。



★後で中の水が漏れないしっかり口を閉じます。
心配な時は、口をセロハンテープなどでとめておくとよいと思います。

軽く叩くなどして、アルミ箔の袋をつぶせば
水と尿素が混ざり合い、吸熱反応が起きます。

この時は何もいれていない袋と比べて




約8℃の差ができました。

ペットボトルなどに直接水と尿素を入れて溶かしても
吸熱反応を体験できます。

実験の後の尿素の水溶液は、肥料として花壇にまくことができます。

尿素は危険物などの指定はありませんが
大量に吸い込んだり、飲み込んだりすると危険です。
必ず大人の人と一緒に実験しましょう。

小便小僧のしくみ

2018年8月6日 16時21分

お湯をかけると
水が飛び出すかわいい「小便小僧さん」のおもちゃです。
小さな穴が一つ空いた、素焼きの人形です。





「小便小僧さん」を湯につけて温めます。
次に冷たい水に浮かべておきます。


「小便小僧さん」の中の気体は冷やされ
体積が小さくなりますので、穴から水が中に入ります。

湯をかけると中の気体の体積が増し、
水を押し出します。


その仕組みをペットボトルで調べてみましょう。

ペットボトル・ペットボトルを乗せる台にする瓶やコップ・
ボウル・湯を入れるカップ・押しピンを用意します。



ペットボトルの下の方に
ピンなどで上向きに斜めの穴をあけておきます。



ペットボトルの 1/3位まで、(穴より上になるように) 水を入れてふたをします。

 

たらいやボウルにペットボトルを乗せる台になるような箱や瓶を置きます。



台の上に、ペットボトルを置きます。



ペットボトルに湯をかけると、穴から水が飛び出します。



ペットボトルの中の空気が温めれて体積が増し、
水を押し出すのです。



水が飛び出します。
実験は、屋外やお風呂場等濡れてもいいところで行いましょう。
湯や押しピンを使います。必ず大人の人と一緒に
実験しましょう。

マシュマロスライム 注意:食べられません

2018年7月25日 15時24分

科学クラブなどで人気があるスライムです。
マシュマロのようなふわふわのスライムが作れます。

用意するもの
 洗濯のり(PVA:ポリビニルアルコール)
 ホウ砂
 シェービングクリーム
 ボウルなどの容器・紙コップ等・割りばし・スプーン・※手袋


※薬品 「ホウ砂」を使用します。
「ホウ砂」は、アルカリ性成分です。
重曹のように薄めて、そうじに使うこともあります。
水に流しても環境への害が少な医薬品です。
しかし直接目に入ったり、飲み込んだり、傷口に入ると危険です。
必ず大人の人と一緒に、実験しましょう。


手肌が弱かったり、傷口があったりする時は
手袋をするなどして、直接触らないようにしましょう。

大まかな分量を紹介します。
ホウ砂や水の量を変えるといろいろな硬さのスライムになります。
試してみてください。


紙コップの  1/4 位まで、洗濯のりを入れます。
更に同量の水を加えて混ぜます。
軽く混ぜて、ボウルなどの容器に入れます。


 


ボウルに直接、シェービングクリームを入れます。
表面が見えなくなる程度入れます。


軽く混ぜておきます。




紙コップ 1/4 量の水に
ホウ砂を小さじ 1/2 位入れて溶かし、ボウルに加えて混ぜます。




混ぜているうちに、だんだんまとまり、ふわふわのスライムになります。



洗濯のりとホウ砂を混ぜると網目状の構造に結びつきます。
その隙間に水分が閉じ込められてスライム状になります。
マシュマロスライムは、この網目の中に
シェービングクリームの泡が閉じ込められたものです。

マシュマロスライム 注意:食べられません

2018年7月25日 15時24分

科学クラブなどで人気があるスライムです。
マシュマロのようなふわふわのスライムが作れます。

用意するもの
 洗濯のり(PVA:ポリビニルアルコール)
 ホウ砂
 シェービングクリーム
 ボウルなどの容器・紙コップ等・割りばし・スプーン・※手袋


※薬品 「ホウ砂」を使用します。
「ホウ砂」は、アルカリ性成分です。
重曹のように薄めて、そうじに使うこともあります。
水に流しても環境への害が少な医薬品です。
しかし直接目に入ったり、飲み込んだり、傷口に入ると危険です。
必ず大人の人と一緒に、実験しましょう。


手肌が弱かったり、傷口があったりする時は
手袋をするなどして、直接触らないようにしましょう。

紙コップの  1/4 位まで選択の理をコップ等



植物の体のつくり(3年生から)~海の植物 海そう~ 

2018年7月23日 09時43分

陸上植物の体は、根・茎・葉で構成されています。
さて、茎、葉のはどんな役割があるのでしょうか。
3年生と勉強しました。

「根から吸い上げた水や栄養を体全体に行き渡らせている。」
「葉や茎には、水が通る道があるのかな?」
茎をたたいて調べてみると、たくさんの筋が見えました。
 
また茎からは、たくさんの水が出てきました。
葉をちぎってみると、模様のような葉脈もしっかりした筋でした。
トレーシングペーパーに、葉脈を写して見ました。





「筋がつながっている。筋が水や栄養の通り道なんだ。」
更に根を掘って、水の中に広げてみました。
土の中に広がってたくさんの水や栄養を取り入れられるように
細いたくさんの根が観察できました。
植物のイメージ図ができました。


人は、植物が蓄えた栄養をいただいています。
ホウレンソウが、植物が葉に蓄えた栄養を
ジャガイモが、茎(地下茎)に蓄えた栄養を
ダイコンが、根に蓄えた栄養を
美味しくいただいています。

さてそれでは、海の植物は、どうでしょうか。
海の植物である「海そうには、根・茎・葉があるでしょうか。」

海そうを調べてみると葉や茎や根のような部分があります。
しかし根のような部分は、小さく丸まって、何かをつかんだような形でした。
根のように見えたのは、付着器と言って海そうが流されないように
岩につかまる部分だったのです。


葉のような部分や茎のような部分にも筋は見られません。
そして、葉や茎や根のような部分は全て同じ色をしています。

全身が、栄養たっぷりの海の水の中にある海そうは、
根から水を吸い上げる必要がありません。
体全体で取り入れることができるのでしょう。
海そうには、根・茎・葉の区別はありません。
体全体を広げて、海の栄養を取り入れているのです。
 

全身で栄養を取り入れている海そうは、
全て食べることができるのでしょうか。

栄養士の大塚先生に来ていただき
ワカメを例に調べてみました。


ワカメは、根のような部分をメカブ、
茎のような部分を茎ワカメ、葉のような部分はワカメとして
体全体を美味しくいただいています。


それぞれの部分を食べ比べてみると、
食感に違いがあることが分かります。



歯ごたえのあるメカブや茎ワカメは、炒め物などに、
柔らかいワカメは味噌汁等に、調理の仕方を工夫していただいていることが分かりました。

また、テングサを用いた寒天つくりを体験しました。
寒天は、海そうの「ぬめり」成分を活用したものです。





海に囲まれた日本は、
古くから海の恵みの海そうを、生かした暮らしをしてきたことを学びました。

水と油

2018年6月11日 14時13分

混ざり合わない水と油で実験しました。
水に絵の具などで色を付けておくときれいです。



油(サラダ油やベビーオイル等)、ガラスの容器、絵具、入浴剤(炭酸ガスを出すもの)
を用意します。



瓶などの透明な容器に水と油を入れます。
水と油がきれいに分かれます。
 

そこに炭酸ガスを出すタイプの入浴剤を入れます。
入浴剤から出てきた泡は水をまきこんで浮かび、再び沈みます。
入浴剤は少しだけ入れます。(必ずおうちの人と実験しましょう。)


水から、色のついた泡が登っていき、しばらくすると落ちてきます。



船を作って、水に浮かべてみました。



水と油を入れた瓶に、プラコップとストローで作った船を浮かべました。
水と油の境目に浮かんでいます。
揺らすと海を航海しているようです。

 
プラコップを切ってフェルトペンで色をつかました。
ストローを切って張り付けました。
先ほど使った水と油の瓶に静かに浮かべました。


光るガムテープ

2018年5月10日 16時22分

張り付いたガムテープを剥がすと光を出します。
くっつこうとしているものが剥がされる時、大きな摩擦の力が働きます。

この時、剥がされないようにするために、大きなエネルギーを使っています。
剥がされてしまった時に、その大きなエネルギーが放出されて光るそうです。

しっかりした布のガムテープがお勧めです。
30cm以上のゆとりある長さに切ります。
剥がす時に持つ部分として、両端を折ります。


半分に折ってしっかり張り合わせます。




真っ暗にした部屋で下の動画のように
張り付いた部分を開くように剥がしていきます。



するとはがれている部分が青く光ります。



剥がすためには少し力がいります。
お家の人に手伝ってもらってもいいですね。

高尾山 春 ~秋を楽しみに~

2018年4月23日 17時06分

春の季節は、花や実をつけていない植物もあります。
心にとめておくと、秋には違った姿が見られるかもしれません。

どんなふうに見えますか。
葉に面白い模様の入った植物です。
水引きとは、紅白の結び飾りのことです。
秋に名前の由来がわかるでしょうか。


ミズヒキ

学校の給食室の前にもたくさんのフキが育っています。
フキはフキノトウが育って白い花が咲きます。
比べてみてください。
秋には小さな花を咲かせ、実をつけます。
どんな実になるのでしょうか。

ノブキ

アザミの仲間はいろいろな種類があります。
高尾山でも数種類見られます。
花を調べると見分けやすいものがあります。
どんな花が咲くのでしょうか。


野原や登山道の脇などいろいろな所で見られます。
若い芽は食用や痛みを取る薬としても使われたそうです。
「痛みを取る」から「いたどり」という名前になったそうです。
白い花をたくさんつけますが、
こちらもおもしろい実になります。

高尾山 春 ~樹木・シダ~

2018年4月23日 16時45分

黄色の美しい花です。
やまぶきは、枝が風に揺れる様子から、
「山振き」が「山吹き」となりヤマブキとなったとも言われます。
古くから、短歌などにもたびたび登場する植物です。

ヤマブキ

真っ赤な実をたくさんつけていました。
樹木ですが、枝の部分も緑色をしていることからこの名前がついたそうです。

アオキ

イロハモミジは、花をつけていました。
学校のモミジは、実をつけています。
実が熟すと「飛ぶ種子として落ちてきます。
季節が変わったら調べてみましょう。

イロハモミジ


学校のモミジ

既に花を終えていましたが特徴のある葉の付き方をするツツジの仲間です。

ミツバツツジ

シダの仲間は、種子ではなく胞子を付けてふえます。

オシダ
大型のシダの仲間です。


 
ゼンマイ
食べられる季節の山菜として知られています。
右の写真の茶色は、男のゼンマイです。胞子をたくさんつけています。
左の写真は女のゼンマイです。緑の葉が丸まっています。

食べるのは女のゼンマイです。
女ゼンマイを残しておけば、来年また育ってきます。

高尾山 春 ~野草の花~

2018年4月23日 14時44分

今年も高尾山に出掛け、1号路の自然観察をおこないました。
例年よりも春が早く少いようで、いつもと違った植物も見られました。

藪の中ににょっきりと頭をもたげる「マムシグサ」の仲間ですが、こちらは茶色く見える、花を包み込んでいる部分(仏炎苞といいます。)の口の部分が外側人垂れ下がっているのが特徴です。仏炎苞は、仏像の後ろにある仏炎に似ているためこのように呼ばれるそうです。
今年はたくさん見られました。     

                   ミミガタテンナンショウ

山の斜面いっぱいに花を咲かせていました。
シャガの花の中を覗いてみると
ふさふさした小さい花びらのようなものがあります。
これがおしべです。めしべはおしべの下にかくれています。
 

高尾山ではたくさんのスミレが観察できます。
今回は3種類の代表的なスミレが見られました。
学校のスミレと比べてみましょう。

ケマルバスミレ
丸い葉が特徴です。


タチツボスミレ
ハート形の葉をしています。

 
タカオスミレ
 高尾山で発見されたことから名前がついたスミレです。葉が紫がかっているのが特徴です。
葉の色は花が終わると緑色に戻ります。


学校に咲いているスミレ
葉の形や花のつきかたを比べてみましょう。

花の色で見分けられます。
ケマン(華鬘)は仏殿などにつるす飾り物のことです。)
花の付き方が似ているのでしょうか。
 
ムラサキケマン                シロヤブケマン

         キケマン

「ネコの目」のように見えますか?

ヤマネコノメソウ
黒く見えるのは種子です。ひとつひとつに管がついていて緑色の果皮とつながっています。
雨にぬれると管が外れて種子がこぼれます。


ヨゴレネコノメソウ
葉の一部が白くなり花のように見えます。
夏になると葉は全て緑色になってしまいます。

名前が姿を表しています。
2輪ずつ花をつけることからついた名前です。
イチリンソウという植物もあります。調べてみましょう。

ニリンソウ



宝鐸(ホウチャク)はお寺の軒先に飾りとしてつける風鈴のようなもののこと。
姿からこの名が付きました。



白い小さな花をつける野草がたくさんあります。
虫眼鏡でよく見るといろいろな発見があります。

ヤブニンジン
外側の花にはおしべめしべがありあります。雄蕊が突き出して見えています。
中心に集まっている花は雄蕊しかありません。


ツルカノコソウ
白とピンクの花が並んだ様子が「かのこ」模様に見えます。
「かのこ(鹿の子)」とは、コジカの背中の模様のように見えることからついた名前です。

青い花もあります。虫眼鏡で見ると花びらにはきれいな模様があります。
 
キランソウ
「キ」というのは、昔の言葉で「紫」という意味です。
地面に覆いかぶさるように生えることから「地獄の窯のふた」とも言われます。
薬草としても使われたことから、これを飲めば地獄に行かなくて済むという意味で呼ばれたという説もあります。

 
カキドオシ
垣根を突き抜けて高く伸びることからこの名前がついたそうです。