理科やってみよう

特別授業 発電 6年生

2018年2月28日 07時31分

 発電技術を開発している企業の専門家として、
小池純人先生にお越しいただき
新しい発電についてお話を伺いました。


「電気」は、貯めることができず、
持ち運ぶのにもコストがかかることから
日本中に様々な発電所があることをお話しいただきました。

海沿いの都市を避けた場所にたくさんある火力発電所や風力発電施設、
日本中に散らばっている水力発電施設、
発電量は少ないけれど都市の中にも見られる太陽光発電など
発電施設の場所や規模を表す地図から、それぞれの発電の特徴が読み取れました。

タービンを使ったガス発電の仕組みを、実験を交えてお話しいただきました。
ガスバーナーで沸騰させた水から出た水蒸気を羽根車に当てて、
それにつながるモーターを回します。
モーターにつなげた電流計の針が振れ、発電していることが解りました。
しかし、激しく熱してもほんのわずかの電気しか得られません。
くらしを支える電気を作るためには大変なエネルギーが必要なことが解りました。


また、この時に出る高温の水蒸気を無駄にせず、もう一度利用して発電する
コンバインドシステムや
小型の発電システムを温室に設定し、電気と、熱、さらに発電の際に出る二酸化炭素を
植物に与え、収獲を増やすトリジェネレーションについてご紹介いただきました。

発電効率も60%台となり、これ以上の効率化は難しくなってきているそうです。
そこで、風力発電ファームでは、人工知能を用いて、風力発電機同士がつながり、
個々の風車が回転数を調整し、全体として最大の発電量を得られるようする仕組みが
作られているそうです。
更に、電気利用の未来図についてもご紹介いただきました。



お話の結びには、
「科学技術の進化は止まらない。それを楽しむだけでなく、
自分の頭で考え工夫して新しいものを生み出す人になってほしい。」と
卒業を前にした、6年生への生き方のヒントをいただきました。

浮かぶシャボン玉

2018年2月20日 12時06分

シャボン玉は、風のないところでは
すぐに下に落ちてしまいます。

炭酸ガスの出る入浴剤を使って
シャボン玉を浮かばせてみましょう。
入浴剤からでる炭酸ガスは、空気より重いので
水槽の下の方にたまります。
炭酸ガスが多いため
息で膨らませたしょぼん玉は、なかなか下に落ちません。

水槽等に水を入れます。


炭酸ガスが出る入浴剤を入れます。


泡が出てきたら、シャボン玉を吹込みます。




水を入れた水槽に吹き込んだ時と入浴剤を入れた水槽に吹き込んだ時の様子を
比べてみましょう。


凍結防止剤とシャーベット作り

2018年1月23日 07時59分

雪景色になりました。
通学路に、融雪剤を撒きます。
雪を凍りにくくするためです。


  
学校では融雪剤に、「塩化カルシウム」を使います。
撒いた塩化カルシウムが水に溶けます。
塩化カルシウムが溶けた水は、
凍る温度が下がります。
凍る温度は、ー51℃位になるそうです。
ですから、融雪剤を撒いたところは、凍りにくくなります。
 
 
皆さんは、理科の時間に
「寒剤」として食塩を使います。
食塩(塩化ナトリウム)にも同じ効果があります。

塩化ナトリウムが溶けた水も凍る温度が下がります。
塩化ナトリウムの場合は、-21℃位になるそうです。

皆さんの家で、凍りそうなところがあったら、食塩を撒いて実験してみてください。

この性質を使って、シャーベットが作れます。
ボールに氷と水と食塩をいれて、食塩を「寒剤」として使うと
ボールの中の水は凍らずに温度が下がります。

小さなチャック付の袋にジュースを入れておけば
ジュース凍ってシャーベットができます。

作り方
氷を小砕いてボールに入れます。
 
そこに食塩と水をいてます。


小さなチャック付の袋にジュースを入れて、沈めておきます。


数分でシャーベットになります。


海苔で健康(食育との連携授業) 特別授業

2018年1月17日 16時17分

 海苔で健康推進委員会より海苔の専門家の先生にお越しいただき特別授業を行いました。
授業後は、海苔のよさを味わいながら、いただいた「手巻きスプーン」と「手巻きのり」で、給食をいただきました。給食は、給食主事さん方のご協力により、特別に献立を和食器に配膳して、和食のよさを堪能しました。子供たちは少し気取った様子で、繊細な香りや触感を確かめながら和食をいただきました。
 

 青南小学校では、海洋教育の一環として、海藻・海草を海の植物として、陸上植物と比較しながら取り上げて、理科学習を進めています。第4学年では、季節の変化とともに移り変わる自然の様子を追究しています。身の回りの自然を調べるとともに、春と秋に季節を変えて高尾山に出掛けて山の自然の変化を味わってきました。
 さて、海の中はどうでしょうか。海の中にも季節の変化があるのでしょうか。そして海に生きる生命も季節に応じた暮らしをしているのでしょうか。
 
 今回は、食材としても大変身近な「海苔」を通して、海の季節変化に応じた生き物の暮らしの様子を学ぶことにしました。また、海に囲まれた日本にとっては、海藻・海草は貴重な資源です。古くから海藻を食べ物として取り入れている数少ない国でもあります。

 海苔の専門家の先生に、季節の変化に応じた海苔の生活史や、それを生かした養殖の技術をお話しいただきました。さらに海苔の産地や食材としての海苔の良さをクイズを交えて楽しくお話しいただきました。



 あたたかい時期は、貝の中で貝を栄養に成長し、寒い季節に大きく育って収獲される海苔の暮らしは初めて知ることばかりでした。養殖技術については、2種類の方法をわかりやすくお話しいただきました。

その後、取れたての海苔を一人一帖いただき、海苔焼きに挑戦しました。


 
 焼いた海苔は緑色にが変化し、味も香りも触感も変わりました。


 海苔を試食しながら、乾海苔と焼き海苔を比べて調べることができました。


 いただいた「手巻きスプーン」と「手巻きのり」です。


 給食の和食器に盛り付けて、学んだ海苔の良さを味わいながら、上手に海苔と合わせて給食をいただきました。


消えたり逆さになったり

2018年1月9日 10時11分

水を入れたペットボトルを通してみると
ペットボトルの向こう側にある物が
消えてしまったり、逆さになってしまったりした様に見えます。

ペットボトルの中の水がレンズの働きをするためです。

ペットボトルの向こう側に置く物を用意します。
今回は紙に絵を描きましたが、
スプーンや鉛筆等いろいろなもので試してみても面白いと思います。


水を入れたペットボトルを置く位置や向きを変えて見てみます。

縦にペットボトルを前に置くと、
向きが逆さになります。
 

横向きにしたペットボトルを置くと
書いてある絵が見えなくなります。
 


紙コップキャンドル

2017年12月19日 10時13分

紙コップにLED電球を入れたキャンドルです。
入れるLEDによって色が変わります。
違う色を組み合わせて、入れれば、いろいろな色を作り出すことができます。


ボタン電池とLED電球、紙コップ、セロハンテープを用意します。
 

LEDをボタン電池にセロハンテープで張り付けます。
LEDは、+-があります。
足の長いほうをプラスに付けます。
逆にすると点灯しません。
点灯したLEDを紙コップに入れて、
もう一つの紙コップをかぶせてセロハンテープで固定します。
 

 

ボタン電池もLEDも最近は安価で手に入ります。
赤、青、緑をそろえれば、光の三原色による組み合わせも
調べることができます。





ぴょんぴょんスポンジ

2017年12月4日 13時48分

寒くなって空気が乾燥しているこの時期に
ぴったりの実験を紹介します。

キッチンの掃除に使うメラミンスポンジが、
机と下敷きの間で、ぴょんぴょんはねます。

メラミンスポンジ・下敷き・台ふきん・ティッシュペーパー、カッターまたは包丁を用意します。
  
スポンジを3~4cm位の大きさに切ります。
形によってピャンプの仕方が変わるので工夫しましょう。
 

机をよく絞った台ふきんで湿らせておきます。
こうすることで水分が、電気の移動を防いでくれます。


次に下敷きを乾いたティッシュペパーでこすり、
静電気を起こして、マイナスの電気を集めておきます。


つくえの上に置いたスポンジの上に下敷きをかざします。




注意:包丁やカッターなど刃物を使う場合は
おうちの人と一緒に実験しましょう。

高尾山の秋の植物 その2

2017年10月31日 15時55分

秋の高尾山では、花を咲かせている植物もたくさんあります。

タマアジサイです、
夏には名前の由来になっている丸いつぼみが見られました。
この時期は花が終わりを迎えているところでした。


ゲンノショウコは、小さな白い花をつけていました。
薬として利用される植物ですが、
効き目があるのは「ゲンノショウコ」だそうです。


紫色の花を咲かせていました。花の付き方が名前の由来です。
 


ミゾソバはピンクがかった小さな花をつけています。
葉の形が「牛の額」の様だといわれます。


ヨメナの仲間です。
小さな菊のような花をたくさん咲かせていました。

高尾山秋の植物

2017年10月25日 07時53分

10月の高尾山は、実りの季節となっていました。
大きなウバユリの実です。
この中に風で飛ぶ薄い種子がたくさんできます。
大きな葉を下の方に付けるので
花の時期には「歯(葉)がない。」ように見えることから
姥ユリと呼ばれるようですが、
ハート形の葉からハートリーフリリーという英語の名前もついています。
 
春にはたくさんの花をつけていたシャガです。
もう花は見られません。
シャガは,地下茎で増えるので、あまり種子は見られません。


紫色の実をつけたヤブミョウガです。
葉がミョウガに似ていますが、ミョウガとは違う仲間です。



この時期は、「引っ付き虫」の種子をつける植物がたくさん観察できます。
チヂミザサは、葉が波打ち、縮んだ笹の葉のようです.
笹とは違うイネ科の植物です。
この時期は、実から針状の
ねばねばした液をつけた芒(のぎ)を伸ばしています。
 

黄色い花を咲かせたダイコンソウも引っ付き虫の種子です。
かぎ状の芒をつけています。




白い花の後に実を付けているノブキです。
実の先にはとげがあります。


盗人の抜き足差し足を思わせる実のヌスビトハギも
実の表面に細かい毛が生えている引っ付き虫です。



黄色い花を咲かせたキンミズヒキの実です。
茎に逆さまに並んでついてこれも、たくさんのとげをつけています。


メナモミも引っ付き虫の実をつけています。
有名な「オナモミ」とは、違う仲間の植物です。



紅白のミズヒキとギンミズヒキがたくさん並んでみられました。
こちらも実が熟すと、一つ一つの実からかぎ状の芒が出て、引っ付き虫となります。

アサギマダラ ~高尾山での出会い~

2017年10月12日 15時23分

10月の高尾山で
旅をするチョウ「アサギマダラ」に出会うことができました。

アサギマダラは、秋の花アザミやヨツバヒヨドリなどの花の蜜を集めています。
今回は1号路の金毘羅台やロープーウエイ乗り場付近で
アザミやヒヨドリソウの花にとまる姿を観察することができました。



   ヒヨドリソウにとまるアサギマダラ
             (一号路ロープーウエイ乗り場付近)


アサギマダラは温かい春に、北に向かって飛び
秋になると南へ帰る旅をするチョウとして知られています。
春に、日本にやってきたアサギマダラは
秋に、南に向かいます。
南に戻るルートは、太平洋側を通って南西諸島や台湾へ移動すコースと
日本海側を通って中国などに移動するコースが知られるようになりました。




研究者はアサギマダラの羽にしるしをつけて離します。
和歌山から高知をへて香港でしるしのついた個体が確認された例もあります。
海を渡って、2400kmも移動したことになります。

多くの研究者がアサギマダラの羽にしるしをつけて離し
それが、再び確認されることで
移動ルートが研究されています。
羽に数字やアルファベットが書かれているアサギマダラを見つけたら
書かれたしるしや場所、気温、天候などを記録し
博物館などに連絡します。

指トンボ

2017年9月21日 17時00分

コマ回しの要領で、指でつまんで回す小さな竹とんぼです。
小さいけれどよく飛びます。

細いストロー、ペットボトル、キリを用意します。


ペットボトルの平らな部分を切り取って
竹とんぼの羽に当たる部分を作ります。
今回は 幅1.5cm×長さ5cmのものを作りました。
  

切り取った羽の中心にしるしをつけて
ストローの太さよりより少し小さい穴をあけます。


穴が真ん中になるように
羽を斜めにおります。


穴にストローをしっかりとさします。
ストローが動いてしまう時は、穴の小さい羽を作り直すか
施着剤で固定します。


セミのぬけがらを調べよう

2017年9月1日 16時25分

夏の間に、たくさんのセミが地中から姿を現しました。
セミは、硬い体の外側から、上手に抜け出しています。
そのあとに残るものが、「セミの抜け殻」です。
葉の裏側を探すと、たくさん見つかります。


学校では、ほとんどがアブラゼミの抜け殻です。
でもよく探せば、いろいろなセミの抜け殻が見つかるかもしれません。
セミの抜け殻で、セミの種類を見分けることができます。
小さいものはツクツクボウシ、泥がついているものはニイニイゼミ
頭に毛がたくさん生えているものはアブラゼミ、少ないものはミンミンゼミ等です。
詳しい見分け方を調べてみると楽しいです。

セミは、体の外側から抜け出します。
毛の一本一本まで綺麗に抜け出しています。
虫眼鏡で抜け殻を観察すると、とげや毛までしっかり残っているのがわかります。
  
   毛の生えた触覚                    足の先


 毛のたくさん生えたアブラゼミの抜け殻

セミにとっては大変な作業なのでしょうか、ときどき中身の入ったままのものもあるので
よく観察してから採集しましょう。
  

セミの抜け殻には「白い糸」のようなものがついています。
セミが殻から出る時には、体の中の管も抜け出ます。



「白い糸」のようなものは、体の周りにある空気を吸う気管や
口や肛門につながる消化管です。

抜け殻を湯につけて柔らかくしてから
はさみで切り開くと管の様子がよく観察できます。





割りばしを使って広げています。

ようじを使って糸を分けてみると
何本もあることがわかります。





体のどこから出ているのかを観察してみるといいでね。
こんなに精密な抜け殻を残すセミの不思議がますます知りたくなります。

ふんわり飛ぶプラコップ

2017年8月10日 15時34分

プラスチックコップを浮くように飛ばしてみましょう。
プラスチックコップ2個と輪ゴム3本を用意します。
輪ゴムはつないでおきます。




プラスチックコップの底と底を合わせて
セロハンテープでくるりと巻いて、張り合わせます。


下の動画のように
左手で輪ゴムの端をおさえて、右手でコップに輪ゴムを巻きつけます。
右手を前に伸ばしてから、左に持ったコップを浮かべるように離します。
コップは回転しながらふわりと飛びます。

回転する物体が、揚力を受けるというマグヌス効果と呼ばれる現象によるものだそうです。

針金あめんぼ

2017年7月26日 15時15分

水の上をすいすい進む「アメンボ」は、
水の表面張力を利用して浮かんでいます。
実際には、それだけではなく
足の先に、空気を含んだ細かい毛をもっていたり、
油分を出して水がしみこまないようにしていたり、
様々な秘密をもっています。

今回は、表面張力で浮かぶ針金アメンボを作ってみましょう。
細い15cmの針金を2本用意します。


2本を真ん中で重ねてねじります。


1cm位ねじります。


足の先3㎝位をくるくる平らに巻きます。




足を折り曲げて、立ち上がるようにします。


平らな所に置いて、4本の足が床についていることを確かめます。


静かに水面に浮かべます。
ピンセットを使うとうまくいきます。


足の下の水は、表面張力によってしっかり結びついているので
針金の足は水の中に入ることができずに浮かびます。

先に洗剤をつけたようじを水面に付けると
付けた側の水の結びつきが弱まり、反対側に引っ張られるように
アメンボが動きます。

界面活性剤である洗剤は、水の結びつきを弱めています。
洗剤が多くなると、表面張力は弱まりアメンボは沈んでしまいます。



ビニタイ(針金をビニルでくるんだひも)を使っても作れます。
ビニタイは重さがあるので3本使った方がうまくいくと思います。


2本を重ねて、ねじります。
 
3本目は、真ん中をくるりと巻きます。
 



立ち上げるように足を折り曲げます。


足の先が反り返るように折ります。
平らな所で、すべての足が床に付くことを確認します。
静かに水に浮かべます。

話題の変身立体

2017年6月29日 08時08分

鏡の前の立体は、四角いはずなのに
鏡に映った様子は、丸く見えてしまいます。


鏡の前の立体を回転させると
今度は、鏡に映った立体が四角く、鏡の前の立体は丸く見えます。



話題の不思議な変身立体です。
人間の脳のはたらきによる錯覚だそうです。
自分の目で、確かめてください。

どのような大きさでもできると思います。
今回は、下のような紙を用意しました。



端に接着剤をつけて、筒にします。

   

筒をつぶします。下の図の赤い線のようなしるしをつけます。

  

しるしに沿ってふちを切り取ります。

 

半分に折って折り目を付け、広げて、四角い筒になるようにします。

  

形を整えて完成です。鏡の前において映して見ましょう。
少しだけ丸みをつけるのがコツです。

  

うまくいかないときは、紙を切るときのカーブを緩やかにするなど調整してみてください。
トイレットペーパーの芯などふちを切り取ることのできる筒型のものなら何でもできます。

いくつかつなげてみても面白いですね。





付箋紙で作ったものをつなげてみました。